KUMON 隼人駅前公文式教室　鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 | 日記 | １７　優秀な民族の教育とは

ユダヤ人　１７９人
日本人　１７人
中国人　６人
朝鮮人　１人
 これは、何の数字だと思われるでしょうか？
これまでにノーベル賞を受賞した民族毎の人数です。
アインシュタインもユダヤ人でしたが、如何に、ユダヤ人の受賞者が多いのかに驚かれると思います。

ユダヤ人の受賞者は、国境なき医師団といった組織や団体を除きますが、受賞者全体の22％に当たります。そのうち、平和・文学賞を除く科学・経済関連分野では、経済学賞は41％、医学賞は27％、物理学賞は25％を占めており、なんと、ノーベル賞の全受賞者のうち、約3分の１をユダヤ人が占めていることになります。 
これを人口比率から見ると、 アメリカは、人口３億人の多民族国家ですが、ユダヤ人が占める割合はわずか２％未満にも拘らず、アメリカのノーベル賞受賞者３２５人内、３５％がユダヤ人なのです。  
中国人（９４％を占める漢族の他、チワン族、ウイグル族、モンゴル族等の少数部族を含む。）の場合、華僑等他国籍を含めるとその人口1５億人で受賞者はこれまで6人（中国国籍は１人）。 イスラム系民族は、人口16億人ですが、受賞者は9人。
それに比し、人口7６0万人のイスラエルは、１９４８年に独立を宣言し、その後、アラブ諸国を敵に回した４次に渡る中東戦争の混乱の渦中にありながらも、建国後わずか6４年で１０人を輩出しています。
アメリカやヨーロッパ等に分散して住むユダヤ人を含めるとユダヤ民族の総人口は約１３３０万人で、世界の人口の0.25％に過ぎないのです。
こうした少数派民族であるユダヤ人のこのノーベル賞受賞数は本当に奇跡としか言いようがありません。
しかも、外国籍含む日本民族の人口が約１億３千万ですから、ユダヤ民族は、日本人の１０分の１の人口にしか過ぎないのです。人口１０分の１のユダヤ人が、日本の１０倍以上のノーベル賞を獲得しているのです。日本人も相当優秀な民族ですが、ユダヤ人の優秀さは、それ以上であり、並外れていることがご理解いただけると存じます。

  ユダヤ人は、迫害の歴史の中で、イスラエルだけではなく、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア等で生き続け、ユダヤ教を柱として、強い同族意識を持ち、それぞれの国で独自のコミュニティーを作り、独自の文化・風習を頑なに守っております。

私が、母子での英国留学中は、当時IRA（北アイルランド独立紛争）によるテロが激しかった頃で、まだ、子供が小さかったため、とにかく安全な地域に安心して暮らせる住まいを求めるためにあちらこちら探し回りました。
そして、たどり着いたのは、ハムステッドガーデンサバーブというロンドン郊外のハムステッドヒース（公園）に隣接した緑あふれる閑静な住宅街で、英国でもとりわけ美しく安全な地域でした。
私達の住まいは、ユダヤ人の学校や礼拝堂が存在するユダヤ人コミュニティーの中にありました。 英国でも、ユダヤ人は政治・経済・司法等の分野や財界に多くの有力者を輩出していますので、その地域は、重点警護地域となっていたのでしょうか、ユダヤ人独自の自警団があるものの、警察のパトカーがよく巡回しておりました。
男性は黒ずくめの格好。黒のジャケット、パンツ、黒の帽子（時には丸い小さな帽子）、そして何より長いモミアゲやあごひげ。女性は丈の長いスカートでまるで１９世紀のような伝統的な服装で、最初の頃は、その奇妙な格好に違和感を覚えたものでした。
このような奇妙な服装をした人達に囲まれていましたが、彼らは、品行方正で、礼儀正しく、とても律儀で約束は必ず守ってくれました。また、歩いているときも、手に大きな本を抱えており、よく公園のベンチで読書する姿が見受けられました。特に親しいユダヤ人のお友達がいたわけではありませんが、彼らの印象は、国境を越えた連帯意識が強く、ユダヤ教のシオニズムや選民思想により子供のころからエリートとして躾けられ、本をよく読んで、知的で、優秀であるというものです。
特に、コミュニティーと家庭が一緒になって、幼児から英才教育を施すという点が際立っていました。驚くことに、ユダヤ人の子供は、６歳までに「旧約聖書」を、９歳までに「タルムード」（ユダヤ教の宗教的典範）を完全に暗記してしまうのだそうです。
これは、長い迫害の歴史の中で、国を追われた少数民族が生き残るためには優秀なる人材を育てなければならないという危機感があったものと思われます。
ユダヤ人の幼児（胎児）からの英才教育は、紀元前１３世紀からの迫害の歴史とともに始まり、これが、アテナイやスパルタ等都市国家（ポリス）の幼少時エリート教育に影響を与え、古代ギリシャ文明の中で現代においても光彩を放つソクラテス、アリストテレス、プラトンといった哲学者やミケランジェロ、レオナルド・ダ・ブィンチ、ラフアエロといった優れた画家や彫刻家を輩出しています。
  私が、幼児英才教育の重要性を肌で感じたのは、英国でのこうした体験が最初でした。そして、この貴重な体験が公文指導者としての原点となっております。
今日の情報化社会の中で、教育に関する本が多数出版され、毎日のように教育番組が放送されています。また、インターネットで教育を検索しようものなら無数の組織・団体、学者及び教育関係者の見解や批評等の情報に触れることができます。同じ命題であっても、ある人は、「黒」と言い、ある人は、「白」と言い、また、別の人は「赤」と言います。何が本物で、何が偽物なのか迷ってしまいます。 こうした多種多様な情報が氾濫している時代にあって、本物を見極める方法は、その歴史を見つめることだと思います。

何十世紀にも渡る時代の変化や試練を経る内に、嘘、いつわり、まがいものは淘汰されて姿を消してしまいます。そして、本物だけが生き残り、世代を超えて受け継がれていくものです。
５０００年以上の時代を経て脈々と受け継がれている「ユダヤ人の教育」は、本物だからこそ、現代においてもノーベル賞という世界最高峰の栄誉に輝く人材を数多く輩出し続けているのです。
今年は、そうした意味で、ユダヤ人の教育に焦点を当てながら、現代を生きる日本人の教育の在り方を模索して参りたいと存じます。