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KUMON 隼人駅前公文式教室 鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 の日記

5 感情を掌る脳幹

2011.07.12

1 感情の働き
人間は、外部の環境を5感センサーが刺激として察知しこれを情報(インパルス)として、脳が受け入れ、分析・評価・判断してこれに適応する行動(運動)を外部に返していきます。前稿では、乳幼児期に、この過程を繰り返し出来るだけ多く行うことが脳を育てる(知能開発)ことに繋がると述べて参りました。
ところが、人間は、色々な刺激に対して、同様の淡々とした対応行動を取るわけではありません。ある刺激に対しては、鋭く反応して持続しますが、別の刺激には、反応が鈍く持続しないという傾向が年齢を重ねるに従って強く出てきます。
これは、感情の働きによるものです。
この働きを担うのが、辺緑系と呼ばれる部分です。脳の系統発生学的には「古い皮質」とか「古い脳」と呼ばれており、カエルやトカゲ等の下等動物にも存在しております。人間の胎児の初期に形成される脳です。

これは、大脳皮質の下層にあり脳幹をくるむように構成されていますが、ここに飲水欲、食欲、性欲、集団欲、情動としての恐れ、怒り、快感及び不快感等感情を掌る大脳辺緑系及び視床下部が存在し、脳幹にはこの欲求や情動に深い影響を及ぼす働きがあることが分かっております。
脳幹とは、本来、食物の消化や呼吸、心臓等内臓器官の働きの維持・調整の他、脊椎の中にある脊髄と連接し脳と体全体とを連絡する中継基地の働きを担っております。人間が生きる上での無意識な生命維持活動の司令塔といえます。
例えば、犬に対する人間の感情は、千差万別です。
まだ、感覚が十分に育っていない赤ちゃんであれば、犬の視覚刺激は、単にその物体を映しているにすぎません。しかし、他の感覚が育ち、犬がじゃれて、舐めたりして遊ぶ内にふさふさして可愛いという感情を持つ子もいれば、噛まれて痛い思いをして、嫌いとか怖いといった否定的な感情を持つ子も出てきます。
犬という刺激に対して、人により、それに向ける感情が違ってくるのと同様に、食べ物に対する味覚刺激、音楽や鳥の鳴き声やバイク音等様々な音に対する聴覚刺激等5感の同じ刺激に対して、人によっては快適であったり、不快であったりします。
この感情は、どのようにして乳幼児さんに芽生えてくるかと云えば、乳幼児さんの最愛なる人の感情を共感という働きで鏡のように写し取ると云われております。
最愛なる人とは、取りも直さず「お母さん」です。
この辺の具体的な話は、別稿に譲りますが、この感情を掌るのが冒頭で述べた脳幹に所在します。

2 集中力の司令塔:青斑核(せいはんかく)
脳幹の中に、青斑核と呼ばれる細胞群があり、ここから出た軸索が脳や脊髄のあらゆる分野に連接されておりますが、これは集中の座とも呼ばれていて、ある特定の刺激に対して、体の諸機能を鋭敏にして活性化することが分かっております。ある物事にたいして、好奇心や注意力を喚起して集中して取り組ませるという機能を有するのです。
この機能が働くときに、細胞集団の末端から、ノルアドレナリンという物質が出て脳の各領域の働きを活性化させるのですが、ノルアドレナリンの原料となるのはヒスチジンというアミノ酸です。アミノ酸はタンパク質の一種です。毎日のバランスの取れた食事が青斑核を十分に機能させるためには必要不可欠です。 

3 動機づけの司令塔:A10(テン)核
脳幹には、青斑核の他に、これと兄弟のような細胞群のA10核があります。A10核は、ある物事に対する動機づけを行いこれの繰り返しを促す働きがあることが分かっております。これが、働くと、運動がやりやすくなったり、前頭連合野の働きを高めます。つまり、記憶、言語、思考や判断を行う脳の領域を活性化させるのです。A10核が機能するときには、ドーパミンという伝達物質を出します。青斑核と違うのは、この働きが、前頭葉(運動連合野、運動野及び前頭連合野)のみに発揮されるという点です。
どういう場合にドーパミンが多く出るかと云えば、代表的な例は、好きな食べ物を食べた時と「褒められた時」です。特に、ご両親、祖父母、恋人や恩師など大好きな人や憧れの人や尊敬する人に褒められると、やる気が出て活動がスムーズになり、もっと上手くなってまた褒められようと気持ちが働き始め、その結果、これを繰り返す情動のスパイラル(情動連鎖)が機能するようになります。これは、A10核の働きによるものです。

4 青斑核とA10核は胎児~乳幼児期に概成する 
第2稿で述べた「才能拡散の法則」を思い出して下さい。
盲目の奇跡のピアニスト辻井伸行さんのお母さんは、胎児の頃から、モーツアルト、ショパン、ビバルディー等の美しい音楽を聴き、これを生まれた時からも、童謡を歌ってあげたりするなど、聴覚への音楽という刺激を日々繰り返してこられたのです。
このように、赤ちゃんの大好きなお母さんやお父さんが、ある特定の刺激を嬉々として笑顔で楽しく一緒に行って褒めることが、赤ちゃんの共感呼び込み模倣させるよう働くのです。つまり、ある特定の刺激が心地よさを伴って継続的に与えられると、「好奇心や注意力を喚起し、脳の全機能をフル稼働して集中して持続的にこれに取り組みなさい。」という指令書が青斑核とA10核にプログラミングされることになるのです。
但し、この青斑核やA10核を含む「古い脳」は、胎児のころから形成され、生まれた直後から急速に発達して乳幼児期にほぼ完成してしまいます。物事に対する理屈抜きの生理的な好き嫌い、注意力、集中力といった感情がこの時期にできあがってしまうのです。

小学校入学時点で、じっと座って先生のお話を聴き、本を読んだり書いたり数字を数えたり出来るお子さんがいる一方で、注意散漫で、あきっぽく、じっと出来ずに走り回ったりはしゃぎ回り教科書やノートを破いたり落書きするお子さんもおられます。
このように勉強に対する学習態度や学力に大きな開きが出てしまうのは、ADHD等先天的な障害のケースを除きますが、乳幼児期に、小学校に焦点を合わせて、どのような環境を与え、どのように準備してきたかで神経細胞シナプスの総数と減衰率及び「古い脳」がほぼ出来上がってしまう現実があるからです。
以上、感情を脳科学的視点から考察してきましたが、感覚センサーと運動機能の訓練による知能開発だけでなく、本能的な感情も胎児~乳幼児期に育まれるのです。そして、第3稿の情操教育で述べたように「悪事に対する生理的な嫌悪感」や「善事に対する生理的な快感」もこうした脳の働きによるものです。胎児から乳幼児期の教育が、そのお子様の将来を左右するほどに重要なのです。従いまして、乳幼児教育というものは、ご両親等保護者の方々が、他人やマシン任せするのではなく、あくまでも他者やマシンの力は借りるものであって、自らが本腰を据えて真剣勝負の心構えで、全てに優先して取り組む覚悟を要求されるものだということをご理解頂きたいのです。
子育ては、親として、人間としての、 「人生における最大規模にして最難関のプロジェクト」なのです。

5 感情を掌る脳幹

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