KUMON 隼人駅前公文式教室 鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 | 日記 | 19 ユダヤ人の教育2

ソニー創業者:井深大氏曰く、教育は「幼稚園では遅すぎる」

Top >  日記 > 19 ユダヤ人の教育2

KUMON 隼人駅前公文式教室 鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 の日記

19 ユダヤ人の教育2

2012.03.06

1 タルムードとは
非常に親切な金持ちがいた。
彼は、召使だった奴隷を喜ばそうと思って、船に沢山の品物を載せて船ごと彼に与え、「召使として一生懸命尽くしてくれてありがとう。これからは、どこでも好きな所に行ってこの品物を売り払い、そこで幸せに暮らしなさい。」と言って解放した。
船は海原に出た。ところが嵐が起こり座礁して沈んでしまった。荷物はすべて失われ、奴隷は体一つでようやく近くの島に泳ぎ着いた。しかし、すべてを失って孤独なので非常に悲しみに沈んでいた。
ところが、島の中を少し歩いていくと大きな町があった。彼は服さえ着ていなかった。
しかし彼が町に着くと、町の人々が歓喜して彼を迎え王様万歳といって奉り彼を王様にした。
彼は、どういう訳か、突然、奴隷の浮浪者から王様になったのだ。
彼は、豪華な宮殿の住人になり、多くの召使に囲まれて何不自由のない生活ができたのだが、自分は夢を見ているのではないかと不安で仕方がなかった。
そこで、この事態がどうしても信じられなくて、ある人に「いったい何が起きたのでしょうか?私は無一文でここに漂流したのに、突然王様に祭り上げられてしまいました。どうしてこうなってしまったのでしょうか?」と尋ねた。
その男は、「我々は、生きてこの島にやって来た人間が、我々の王になってくれることを望んでいる。しかしお気をつけなさい。一年たった時にあなたはここから放逐され生き物も食べ物も何もない島に一人で送られてしまうだろう。」と言った。
王様になった奴隷は、びっくりした。「どうも教えてくれてありがとう。それでは、これから一年後のために色々用意しよう。」とお礼を述べた。
そして彼は何もない砂漠のような島へ行って、木を植え、花を植え、果物を植えて一年後に備え始めた。
一年経つと、彼はその美しい島から追い出された。
彼は王であったのに漂着した時と同じように裸で死の島に送られた。
荒れ果てたはずの島に着くと、草木の苗があちらこちらに芽を吹き、すでに小木には果物が実り、野菜が育って、小鳥がや蝶や蜂が舞う肥沃な土地になっていた。 それだけではなった、人が住んでいた。先にそこに追われた人々が移り住んでおり、人々は彼を温かく迎えた。そして、そこで彼は、一生涯人々ともに幸福な暮らしをすることができた。

この話は色々なシンボルを示している。
まずは親切な金持ちはありがたい神様。
奴隷は人の魂、
彼が行った初めの島は現生、そこに住んでいた住民たちは人類、一年後に行った島は来世、そこにあった野菜や果物は善行である。
(タルムード「この世のシンボル」から要約)
 
2 真善美―聖書とタルムードの教えの「積善」とは
タルムードとは、全部で20巻、重さ75キロ、12,000ページに及び、語彙数にして250万以上という膨大なものです。旧約聖書を補完するもので紀元前500年から紀元後500年までの口伝を10年間かかって2000人のラビや学者が編纂したものです。
これは、ユダヤ人5000年の知恵の結晶であり、ユダヤ人の宗教、文化、道徳、伝統及び慣習が伝えられており、現在もユダヤ人の精神を支配しています。
これは、法典ではありませんが、法の根拠となる考え方が語られており、歴史書ではありませんが歴史が語られており、人物事典ではありませんが多くの人物が語られています。また、百科事典ではありませんが、百科事典と同じ役目を果たしています。童話ではありませんが童話の役目を果たしています。
しかし、全編を通じて潜む一貫したユダヤ人としての思想や信条が貫かれているのです。
つまり、人生の意義とは何か?人はなぜ生まれて死んでいくのか?人間の尊厳とは何か?幸福とは何か?愛とは何か?
5000年に渡るユダヤ人の知的財産、精神的滋養がこのタルムードには詰まっているのです。

さて、私も俄には信じられませんでしたが、この膨大なタルムードをユダヤ人の子供達は、胎児や赤ちゃんの時から触れ、慣れ親しみながら育ち、9歳までに覚えてしまうというのです。
この稿で、皆様に着目して頂きたいのは、「幼児の天才的な記憶力」ではなく、「胎児や幼児が触れているもの」です。しかも、それは、目に見えないもので、手で触れることができないものなのだということです。
例えば、冒頭のタルムード「この世のシンボル」を子供たちは、胎児や幼いころから読み聞かせして貰い、やがて、自分で素読を始めます。最初は何のことなのかさっぱり意味がわかりません。其のうち、今度は内容に関心を持ち始め、ラビに聞いたり、仲間と議論したり、安息日には、祖父母、親や兄弟等家族で話し合います。
これはもう、何と申しましょうか、次元が違うというか、私達日本人が考える一般的な幼児英才教育とは全くかけ離れている世界のような気が致します。 

新約聖書(キリスト教)マタイ伝に次のような言葉があります。
Don’t lay up treasures for yourselves on the earth, where moth and rust consume, and where thieves break through and steal; but lay up for yourselves treasures in heaven, where neither moth nor rust consume, and where thieves don’t break through and steal; for where your treasure is, there your heart will be also.  
あなたがたは自分のために地上に、宝をたくわえてはならない。そこでは、虫が食い、さびがつき、また、盗人らが押し入って盗んでしまう。むしろ自分のために天に宝を蓄えなさい。そこでは、虫も食わず、さびもつかず、また、盗人らが押し入って盗み出すこともない。何故なら、あなたの宝のある所、そこにあなたの心もあるからだ。  

私は、クリスチャンではありませんし、ユダヤ教徒でもありませんが、数千年の時の試練を経て伝えられた文章は、真実味があり、厳粛な重みと品格が感じられます。
この新約聖書は、ユダヤ人の旧約聖書の流れをくむものであり、冒頭のタルムードはこうした聖書の言葉を子供達にも分かりやすく解説したものなのです。
お母さんから、この聖書やタルムードを読み聞かせしてもらい、次のような続きのお話をして貰えるのです。
「○○ちゃん、このお話はね、どういうことかって云うとね。
人間はみんな、この世の中にパパとママを選んで生まれてくるのよ。
あなたも、パパとママを選んで生まれてくれてありがとう。
だけど、人間は、みんないつか年を取って死んでしまうものなのよ。そして、来世という次の世界に行くのよ。
それでね、今あなたが生きている世の中でね、もしも、怠けたり、わがままな行いばかりしているとね、私たちが死んだ後に行く次の世の中では食べる物も飲む物も住む家もないのよ。そしてね、おじいちゃんやおばあちゃんだけでなく、ママやパパやお兄ちゃんやお姉ちゃんにも会えなくなるんですって。
それに、誰もお友達がいなくなってしまうのよ。
そんなの嫌だよね。お腹がすいて、雨が降って濡れてしまうのよ。
そして一人ぼっちではつまらないでしょう。さびしくて、いやでしょう。
だからね、この世では、まじめに一生懸命に生きて世の中のために良い行いをしましょうね。
そしてね、お金は使えばなくなってしまうでしょう。
お金や宝石をおうちにしまっておいても、泥棒さんが入って盗んでいっちゃうかもしれないし、火事になって、家といっしょにもえてしまうかもしれないでしょう。
それよりも、一生懸命頑張ってお勉強して賢くなれば、たとえ、お金や家がなくなっても、そうしたものはまたすぐにとりもどせるものなのよ。
それに、あなたが学んだことは、いくら使ってもなくならないのよ。逆に、使えば使うほどたまっていくものなのよ。
だから、しっかりお勉強をして人様のお役にたてる立派な人間にならなくっちゃね。
そうすると、聖書が教えている通り、この世だけでなく次の世の中でも、ず~っとママやパパや家族みんなで幸せに暮らせるのよ。」

つまり、「ユダヤ人の胎児や幼児が触れているもの」とは、聖書が放つ真善美あふれる言霊、親の無償愛と敬虔な信仰心なのです。そして、このマタイ伝とタルムードのお話から発せられるメッセージは、「現生における積善」、つまり、「一日一善」のように常日頃から善行を行うことで真の幸せを掴むことができるのだと説いているのです。

3 迫害の歴史が生んだ「教育が財産」という考え方
上記聖書の言葉は、ユダヤ教やキリスト教の迫害の歴史から生まれてきたのかもしれません。
タルムードの「出エジプト」と「バビロン捕囚」をみれば、ユダヤ人が3000年も前から差別と迫害を受けていたことが分かります。しかも、国や集団ではなく「民族」というくくりで国境を越えて様々な国で迫害を受けてきました。特に、ナチスによるアウシュビッツ収容所等では600万人以上のユダヤ人が虐殺されましたが、とても正気の沙汰ではありません。
財産を没収され土地を追われ命を奪われ続けた迫害の歴史を経るうちに、子孫に残すべきものとは、物や金といった形あるものではなく、けして奪われることのない「教育」で残そうとしたのです。人を育てる「教育」こそが子孫に残すべき財産という考え方が浸透していったのだといいます。
当時、現地校に通っていた子供の英語学習をサポートして下さったユダヤ人女性も、常々、「The education is the only asset to be left by inheritance. 教育こそ親が残すべき唯一の財産よ」と口癖のように申しておりました。
オックスフォード大学を卒業して5が国語を話すその方は、また、テレビやゲームを控え、本を読むことをとても強調しておりました。
日本では子供に、おもちゃやゲーム機等をプレゼントするケースが多いようですが、これとは対照的に、ユダヤ人家庭では、一番喜ばれるプレゼントは本だそうです。たくさんの本があり、子供たちは読みたいときにいつでも手の届くところに本があるという環境になっています。ユダヤ人に限らず、世界のどの民族にも共通する点は、優秀な子どもが育つ家庭には本が沢山あるという点です。それぞれの年代に応じた本が100冊以上あるというのが優秀児童が育つ臨界線と云われております。
因みに、ユダヤ民族の諺に次のようなものがあります。

・もし生活が貧しくて物を売らなければならないとしたら、まず金、宝石、家、土地を売りなさい。最後まで売ってはいけないのは本である。
・もし本と洋服を同時に汚したら、まず本から拭きなさい。
本のない家は、魂を欠いた体のようなものだ。
(但し、本なら、何でもよいかというと、そうではありません。ユダヤ人が云う本とは、真善美溢れる言霊人の心を浄化し感化善導できる本であり、時の試練を経て読み継がれてきた聖書、タルームードや不朽の名文学等を指します。)

さて、このような歴史的・慣習的背景の違いが、ユダヤ民族と日本民族の教育の違いをもたらしており、その教育の結果が、それぞれの到達点に大きな開きをもたらしているという現実があります。これは、一体どのように解釈すればよいのでしょうか?

日本での英才教育とは、「子供に知識を詰め込んで頭のよい子に育て、受験競争で勝ち残り、レベルの高い進学校に進み、一流大学を卒業して、ステータスの高く収入が良い職につくために行う。」と一般的に捉えられており知育が柱になっているような気が致します。
私も、かってそのように考えていましたし、今もそれを否定するつもりはありません。
一方、ユダヤ民族の教育は、明らかに宗教教育が柱になっており、その内容たるや冒頭で紹介したような情操教育(徳育)が主であり知育が従です。しかし、結果的には、この徳育と知育が車の両輪のように表裏一体の関係にありバランスがとれているため、多くのユダヤ人が、世界ランクトップの米国のハーバード大学やスタンフォード大学、英国のオクスフォード、ケンブリッジ大学等に数多く進学し、多数のノーベル賞受賞者を輩出し、、サーゲイ・ブリン(Google)、マイケル・デル(DELL)、スティーブ・ジョブズ(Apple)、ビル・ゲイツ(Microsoft)等のIT実業家やスティーヴン・スピルバーグ(映画監督)のような逸材を次々と世の中に輩出しております。
ユダヤ人の教育は、テクニックや技巧に走らず、極めて単純明快です。そして、そのシンプルなことを粘り強く愚直に行うのです。
  「何故、聖書やタルムードを胎児・幼児の頃から読み聞かせをしてもらい素読を行うと優秀になるのでしょうか?」
これは、ユダヤ人のDNAが特別なのだからでしょうか?
また、「何故、徳育を柱に据えると、人生の成功者となることができるのでしょうか?」

東京大学医学博士の篠浦伸禎(しのうらのぶさだ)氏が、「脳は論語が好きだった」という本を出版されていますが、この他にも脳科学者の茂木健一郎氏、ソニー創業者井深太氏、七田式幼児教育の七田眞氏、京セラ哲学の稲盛和夫氏、筑波大学名誉教授の村上和雄氏、田園都市厚生病院長の春山茂雄氏が、この種命題に対して科学的或いは哲学的視点からの示唆に富んだ見解が述べられております。
特に、渋沢栄一の「渋沢論語」を読むと、幼児英才教育とは、親の生きる姿勢そのものであり、また、ソニー創業者で幼児開発協会創立者である井深太氏の著書「幼稚園では遅すぎる」や「0歳からの母親作戦」の中で、幼児教育は母親教育から始まると主張されておられます。私も、ユダヤ人の教育を研究するにつれ、幼児英才教育とは、幼児さんに対する教育もさることながら、ご両親等保護者の皆様の意識改革を促す普及活動をより一層強化していかなければならないと心を新たにしております。そうした意味においても、今後も本ホームページ、教室便り、セミナー及び保護者面談等を通じて粘り強く訴えて参りたいと存じます。

*注釈
①素読(そどく):文章の意義の理解はさておいて、まずは文字を声を立てて読むこと。
②安息日:ユダヤ教で週の第7日目にあたり、金曜日の日没から土曜日の日没まで一切の業務や労働を停止して神の安息に与(あずか)る日です。。商店はすべて店じまい、家での洗濯、炊事や掃除だけでなく、電気のスイッチやボタンを押すことさえ労働とみなされ控えなければなりません。テレビも見れないので、睡眠以外は、静かに体を横たえて瞑想するか、読書するか、家族や友人と話をします。
③大学ランキング
大学世界ランク上位200校に入った国別の大学数
1位アメリカ(75校)、2位英国(32校)、3位オランダ、4位ドイツ、5位カナダ、6位スイス、7位オーストリア、
8位日本(5校:東大30位、京大52位、東工大108位、阪大119位、東北大120位)
④ソニー創業者井深太(いぶかまさる)氏の著書「幼稚園では遅すぎる」、「0歳からの母親作戦」、「0歳ー教育の最適時期」及び「あと半分の教育」等を当教室に備えてあります。当教室公文生の保護者の方であれば貸し出しできますので、是非ご一読下さい。
⑤本内容は、ユダヤ教の布教活動とは無関係です。 

日記一覧へ戻る

【PR】  アトリエ四季彩  あおき  恋ヶ窪整体院 | 加圧トレーニング  ハローストレージ谷町4丁目   姫路 中古車・新車販売  カーライフ ゼロ  ~ carlife zero ~