KUMON 隼人駅前公文式教室　鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 | 日記 | 自学自習の鍵は、国語力

最近、小学校での英語教育が始まってから、当教室でも英語の履修者が増えています。
当教室のＨ２８年英検実績は、英検準1級を含む合格者（小中高）を２１名出すことが出来ました。
因みに、大学入試センター試験は、5年後を目途に、英語がなくなります。
その代り、民間や公益法人の英語能力評価機関が実施する試験（TOEIC、TOFUL、英検等）を受験することが求められるのです。
これは、マークシート方式主体のセンター試験では、評価し難い「読む、書く、聞く、話す」の語学４機能分野をより正確に判定することが狙いです。
こうした動きもあり、少し気になっていることが御座います。
国語より、算数と英語の2教科履修する公文生が多いのです。
英語とは、語学学習ですが、そもそも、語学とは、所詮、コミュニケーションの手段に過ぎないという点です。当たり前ですが、イギリスやアメリカに行けば、ホームレスの人でさえ英語を話せます。
語学は、学問というよりも慣れるべき要素が大きいのです。

１　何が重視されるのか？
日産、楽天等大手企業が、社内言語を英語にする動きが加速しています。
外国人を含む社内会議で、様々な問題に対する対応策、提案、計画等を担当者が起案して、英語でプレゼンテーションし、これらの質疑応答が行われます。
これは、あるお方から伺った話です。
Ａさんは、自分が企画した案を、流暢な英語で完璧なプレゼンを行い、綺麗な発音で質疑応答に対応できました。誰もが、そのネィティブ並みの英語を賞賛したそうです。
一方、Ｂさんは、英語が大の苦手で、発音は間違いだらけの日本語発音です。おまけに、田舎の方言訛りが混じっているものですから、会議中あちらこちらから、クスクス笑いがこぼれたそうです。 顔を真っ赤にし、冷や汗ビッショリニなりながら、何とか自分の企画案を説明しました。
さて、結果はどうなったのでしょうか。
結局、取締役会で採用された企画案は、Ｂさんの案だったそうです。社長以下、常務全員が一致してＢ案を高く評価したそうです。
ここで申し上げたいことは、企業等一般社会が求めているのは、「中身ですよ！」、「質ですよ！」という点です。上辺ではなく、中身が本物であるかどうかが問われているのです。 
英語が、いくら流暢で優れていても、評価されるのは英語力ではなく、企画案の中身、質ということです。Ｂさんは、英語力がＡさんより劣っていても、「考える力」は優っていたのです。
海外展開するグローバル企業では、英語は、使えて当り前ですから、求められるのは、英語をツールとして使いこなした上で、「何が出来るのか？」が問われているのです。

２　活字離れの加速
当教室の公文生に聞いた話ですが、某小学校では「予習をしなくてよい。」 と指導しているそうです。
私達が驚いて理由を聞いても、「理由が分からない。」というのです。
何故なのかしら、、、とずっと気になっていましたが、ある方からのご指摘で、なるほどなぁ、、、と合点がいきました。

「あんた、知っとうねぇ。鹿児島は、パチンコ出店率が全国１位って、それもダントツなんよ。どげな田舎でもパチンコだけは繁盛してるわな。ギャンブル依存症になっている大人が多いらしよ。
この前も、近所の農業やってる夫婦が、パチンコにはまって田畑を売ったらしいけど、サラ金にも手を出してしまって家や田んぼが競売に出されたらしいって、結局、離婚してどっかに引越していったよ。
ギャンブル好きの家庭崩壊って、今も昔もおんなじだぁ
パチンコ夢中になって、真夏に駐車場に赤ちゃんを置いたままで死なせたり、腹いせに虐待したり、、、金、金、金で、借金作っちまって育児どころじゃないよね
パチンコ好きな人は、ゲームにはまりやすいから本や新聞を読まないよね、、、、全般的に、どこもかしこも本離れが加速してるからね。
パチンコ出店率とゲームをする時間は相関関係にあって、全国学力調査結果とは負の相関関係が見られるって聞いたことがあるけど、たぶん、鹿児島の子供達は、スマホやゲームをする時間が多いんじゃないの。
親が本を読まなければ、子供が本を読むわけないよね。
親がゲームやってて、子供にゲームするなって言えないよね、、、
本を読む癖もないけど、ゲームやスマホが忙しくて本を読む時間もないってわけ、、、だから、教科書も読まないんじゃないの、、、というか、読んでも分かんないんじゃないの、、、、？
だから、たぶん、予習できないんだよ。
あたいらが、子供ン頃は、予習と復習は必ずやりなさいって言われたもんだけどね、、、これじゃ鹿児島の教育レベルは上らんよね、、、」

事の真相は良く分かりませんが、これを伺って、学校では、予習に時間を掛けさせるよりも、宿題や復習に重点を置くよう指導せざるをえないのかもしれません。 

３　自学自習の鍵は、国語力にあり
第１項のＢさんの「考える力」とは、思考力とも云いますが、これは、分析力、創造力、推察力、観察力、構想力、企画力、作文力等に細分化できます。
これは、主に国語によって養成される力です。
しかし、この思考力は、一朝一夕には養成されません。
幼少の頃から、読み聞かせにより、本好きにさせ、知的好奇心を喚起するよう丁寧に育てていかなければなりません。
算数、社会、理科等は、全て日本語で教育が行われます。教科書は、日本語で記載されています。これらを読んで理解する力は、読解力と云いますが、これは、取りも直さず、国語力なのです。
自学自習力を身に付ける上で、国語力は、必要不可欠なものです。
お子様が、親のサポートを受けずに自分の力で学習するためには、教科書や参考書に記述してある日本語の文章を、辞書を引きながら自分の力で読み取って理解できる能力が絶対条件として必要不可欠です。
学年が上がるにつれ、漢字や熟語が増え、文章の量が増え内容も難しくなっていきます。国語力がないと文章の内容を理解できないため、常に誰か他人に教えてもらわなければなりません。こういう状態を、自学自習とは申しません。
教室で学習指導していると、これを痛切に感じます。
国語力の乏しい公文生は、直ぐに私達スタッフに「わかんない、教えて」と聞きに来ます。自分で考えようとしないし、直ぐに他人を頼る癖があります。
宿題も、空欄が多いという特徴があります。
従って、国語力の低い児童は、予習することが苦手なため、何の興味や疑問や問題意識を持たないまま学校の授業に臨みますので、授業内容への関心度が低く理解不十分なままで終わる傾向にあります。
授業中に理解できないということは、当然ながら、ご家庭で、復習することできませんし、思考力を要する宿題もできないということになります。
そうなると、どうしても、保護者か家庭教師等の誰かが、ピッタリとくっついてワンツーマンで教えなければならなくなります。
お子様に、出来るだけ早い段階に、親を頼らずに、自立して自分の力で学習する為には、どうしても国語力が必要不可欠なのです。
公文３教材（国数英）の中で、最も時間がかかるのが国語教材です。
何故なら、文章を深く読み込んで流れ（構文）を把握して文意を汲取り、何が問われているのかを、腰を据えて静かにじっくりと考えこまなければ回答を得ることが出来ないからです。裏を返せば、国語教材に取り組むことで、それだけ、高度な思考力が養成されることを物語っているのです。
幼児からの英才教育で、高い学力を身に付けるには、国語は、英語より重要と申し上げても過言ではありません。
国語の重要性が身に染みて分かるのが、高校数学に入った時です。
例えば、集合及び命題と条件・証明が、高校数学Ⅰの初期段階で出てきますが、これは、数学といえど、９０％は国語力です。
特に、文章を読んで理解する「読解力」が決定的な要因になります。
国語力が不十分な場合、計算力があっても、ここでつまずいてしまいます。高校数学は、計算力、読解力及び暗記力のトータル的な総合力が要求されるのです。
従いまして、公文の教育技法上、算数・数学は、国語と一体化して履修することが大前提となっているのです。
公文の国語は、非常に優れた教材ですので、できれば履修して頂きたいのですが、ご事情が許さない場合は、ゲームやテレビよりも、本や新聞や図鑑を読むこと、そして、手紙、日記、要旨文や感想文を書くことを習慣化させて頂きます様、切にお願い申し上げます。

４　日本民族の高邁な精神性を形成するのは美しい日本の言葉
日本民族のおもてなしの精神や気配り、そして、実直な勤勉性は世界一です。
これは、日本民族の長い歴史や文化によって築かれてきたものです。
美しい日本語で書かれた古事記、源氏物語、四書五経、論語、俳句、葉隠、南洲翁遺訓等が武士道の精神を築き、現代に生きる私達のＤＮＡにも脈々と流れているものです。
日本が、道義大国として世界の平和と安定に貢献できるように、これからも、日本語の教育、歴史や文化を守り継承していかなければなりません。
英語は、確かにグローバル化する世界の共通語であり、日本人が国際人として、世界の人達と仲良く交流を深める上で必要不可欠なものです。
しかし、真の国際人であるためには、先ずは、私達が、日本人であることに誇りを持ち、日本の歴史や伝統・文化に精通していなければなりません。
そうした意味で、国語や日本の歴史・文化を学ぶことは非常に重要だと思料致しております。