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ソニー創業者:井深大氏曰く、教育は「幼稚園では遅すぎる」

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KUMON 隼人駅前公文式教室 鹿児島県霧島市 【幼児からの英才教育】 の日記

6 教育の阻害事項:ゲーム脳の恐怖

2011.07.17

1 ゲームのリスク
日本大学教授で医学博士の森昭雄氏の著書、『ゲーム脳の恐怖』(2002年NHK出版)は、日本の経済界をリードするゲーム関連産業に衝撃を走らせ、こうした業界からの脅迫や批判中傷に晒されました。しかし、学校や塾等教育の第一線現場でお子様達に日常的に接する人達は、森教授の指摘を疑似科学で根拠がないと切り捨ててしまうことには腑が落ちていないようです。また、テレビゲームが脳の知的開発や情操教育上、良好な影響を及ぼすといった科学的なデーターや論文は明らかにされていないようです。

私が、今から十年程前、関東で教室を開設していた頃、3歳の幼児さんと小学校3年生の姉妹が同時に入会されました。ご両親は二人ともフルタイムで働かれており、ご家庭では、ご祖父母様が食事等身の回りのお世話をしておられました。
私は当時は幼児英才教育の駆け出しであったため、3歳児の能力伸展度合いには強い関心を持っておりました。入会から約1年半程は非常に順調で、小学校2年生レベルの読み書き計算ができるようになりました。ところが、この頃から、宿題の提出が不規則になり、その数量も日を追う毎に少なくなっていったのです。また、教室での、集中力が途切れがちになり、記憶する力がだんだん落ちてきて同じプリントを何度も繰り返さなければ基準となる正確さと早さをクリアーできなくなってきたのです。こうした傾向は長女のお子様にもありましたが、妹の幼児さんほど酷くはありませんでした。私は、自分の指導のどこかに問題があるのではないかとお母様と面談を重ねながら、色々と指導計画や教育技法を見直し、試行錯誤しながら対策を打って参りましたが、一向に改善の兆しがみられませんでした。
ただ、一つだけ気掛かりな点がありました。それは、お母様との面談の中で、長女にテレビゲーム機を買い与えたという情報でした。私は、当時、ゲーム機は、目と頭を使うので集中力が付くのだろうと何の根拠もなく漠然と捉えておりました。
さて、その長女のお子様は、お友達がテレビゲームで遊んでいるので、自分だけゲームをしていないと仲間はずれになってしまうという理由から購入されたそうです。ただ、この長女のお子様は、公文だけでなく水泳やピアノ等の習い事をされていたため、放課後もあまりゲーム機に接する機会は少なかったようです。ちょうど、その頃、冒頭の、『ゲーム脳の恐怖』という本を紹介されて読んだのですが、「あっ、これだ」と思い当たる節があり、次女の幼児さんのご家庭での様子を、今度はお母様でなく、ご祖母様との面談で把握することに致しました。
その実態は、予想通りで、お姉ちゃんに買い与えられたゲーム機にのめりこんでいたのは、妹の方だったのです。早速、冒頭の本を紹介して一読していただき、テレビゲームを保護者の責任においてしっかりと管理していただくようお願いいたしました。しかし、テレビゲームの遊び時間を規制して取り上げようものなら、泣きわめき暴れるのだそうです。結局、御祖母様は、お孫さんに厳しく躾を行うことは難しかったのでしょうか、次第に、公文を休みがちになり、宿題も殆ど提出されなくなりました。色々と手を尽くしましたが、残念ながら、その幼児さんは、しばらくして退会されました。

2 日常的なゲームによる脳波の乱れ
森教授は、脳波の中でもとくにα波β波の関係に着目し、数人の被験者を対象にゲームが脳波に及ぼす影響を調べました。その実験結果によれば、テレビゲームを始めるとかなりの割合でゲーム中にβ波がα波より低位になり、β/α値(α波に対するβ波の割合)が低下する。すなわち、ゲームをすることでβ波が激減してほとんど出ないようになるということです。また、普段ゲームをしていない人はゲームをやめるとすぐにβ/α値が元に戻るが、一日に何時間もゲームをするなどゲーム漬けになっている人は回復が遅くて認知症患者と同じような波形を示すらしいのです。森教授は、この状態を「ゲーム脳」と定義しました。
ゲーム脳タイプの人は、週に3~4回、1日に2~7時間テレビゲームに接している人の脳波とされ、視覚系神経回路が強烈に働き、前頭前野の細胞が上手く働かなくなるためと説明しています。
また、 森教授は、このタイプの人を「キレる人が多いと思われる」、「学業成績は普通以下の人が多い傾向。もの忘れは非常に多い人たち。時間感覚がなく、学校も休みがちになる傾向にある」、「表情が乏しく、身なりに気を遣わない。気がゆるんだ瞬間の表情は、ボーッとしている。」といった印象で、認知症患者のものと酷似していると述べています。

3 日常的なゲームによる思考の低下
東京大学大学院 総合文化研究科 開 一夫教授のチームが、近赤外線分光法という計測法を用いて、テレビゲームをしているときの大脳皮質の前頭前野の血流の変化を調べておられます。
いずれのゲームで遊んでいるときも、前頭前野の活動は安静時と比べて低下しているそうです。またその傾向は、シューティングやリズムアクションなどの素早い操作を必要とするゲームの方が、サイコロパズルやオセロといったじっくり考えるタイプのゲームよりも強いそうです。
前頭前野はあらゆる動物の中で人間が最も発達している部位であり、感情や行動の抑制、複雑な運動の制御など、いわば人間の理性を司る領域とされています。
この部位は、私たちが手慣れた作業をしているときにはあまり活動しない部位なのです。
日常生活で何度も行う一連の作業(例えば車の運転やキーボードで日本語を入力するときなど)において、いちいち頭をフル回転させていては脳は疲れてしまいます。
そこで脳は一度覚えてしまった作業に関しては、最小限の労力でそれを実現しようとします。つまり作業と関係のない余分な活動は抑え、作業を行うために必要な部位だけを使うようにします。   
テレビゲームにもそれが当てはまり、ゲームのルールや操作に慣れてくると、前頭前野はあまり活動しなくなると考えられます。
実際に同じゲームを初めて遊ぶときと十分に練習してから遊んだときの前頭前野の活動を比べると、練習後の方が活動が低下することも判明しています。
これは、目からの画像情報は、視床という感覚中継核を経由し、後頭部に位置する視覚野に入っていきます。そこで、色、形状及び距離を検出しますが、あるパターン化された情報処理であるため、思考の必要はありません。このため視覚刺激は、前頭前野を経由することなく、運動出力細胞たる運動野に伝わります。ここで運動指令たる電気信号(インパルス)が発せられ、脊髄を下降して該当する手指や足や間接の筋肉を収縮させるのです。

4 乳幼児にゲームは禁物
上記の科学的な指摘の他、私や知人の幼児教育専門家の経験からも、脳が発達段階の10歳までは、ゲーム機は完全に遠ざけた方がよいと思われます。
特に、乳幼児さんにゲームをさせることは、才能拡散の法則にもあるとおり、ゲームの天才的なスペシャリストを養成することになりかねません。別の言い方をすれば、魂を持たない無機質なゲーム機からのビジュアルな刺激に対して、生理的な快感や興奮が脳に刷り込まれることを意味しています。
  前稿で紹介させて頂きましたが、無意識の言動の発現に深く関与する古い脳と云われる大脳辺緑系は、海馬、扁桃体及び視床下部等から構成され別名「動物脳」とも呼ばれています。ここは、自律神経と記憶中枢が存在するだけでなく、本能的な欲求や生理的な好き嫌いといった無意識の感情を支配しており、大脳皮質よりも早期に(胎児~乳幼児期)完成してしまうのです。

 もし、お母様が妊娠中に、御家庭のどなたかがゲームを頻繁に行い、出産後もご家庭で頻繁にゲームが行われる環境にある場合、ゲーム機が発する視覚刺激や音響刺激だけでなくゲーム遊びをしている人の感情の波動が乳幼児さんに投射され、大脳辺緑系をこうした刺激や人間の感情が発する波動に同調できるように最適化していくのだそうです。脳が形成される時期にゲームへの依存度が高まる中毒状態が、思考と理性を掌るの前頭前野の働きを著しく阻害し、知的関心、記憶力や集中力の低下を招きます。また、自立神経系もダメージを受けてしまいますので、鬱、睡眠障害等体調の異変、対人コミュニケーションが取れずに引き籠もりに陥ったり、また、周囲の状況を読み取れず突飛な言動を行う傾向があります。
知力や学習習慣の養成及び情操教育上、極めて高いリスクが存在することをどうかご理解いただきたいと思います。
お子様が、自己の欲求を自分自身で抑制しうる自己管理能力が備われば、節度を持ったゲーム遊びも可能だと思います。それが、時期的にいつなのかは、お子様の性格、資質及び交友関係に違いがありますので一概には云えません。
但し、上記問題点に加えて、
・医学的にも「ゲーム依存症」や「ギャンブル依存症」といわれる中毒性が指摘されており、「引きこもり」や「登校拒否」を誘発する
・仮想空間の疑似体験(殺戮、虐待、暴力の映像や音声・振動による高揚感や興奮)が、振る舞いや発言を乱暴にさせ、暴力化から狂暴化へとエスカレートさせ、やがて反社会的行動や凶悪犯罪を誘発する
・オンラインゲームのアイテムを現金で売買する行為は、架空請求被害や詐欺事件を誘発

・親子の信頼関係やお友達とのコミュニケーション力を著しく低下させる
・ゲーム遊び自体に相当の精神的なエネルギーと時間を消耗するため、学習に対する無気力感が増大し、集中力が欠如する
・視力の急激な低下をもたらす
・運動不足による体力の低下や肥満を引き起こす
等が大きな社会問題としてクローズアップされ、実際、ゲーム産業衰退の兆しも顕著になってきているようです。
従いまして、以下の時期は遠ざけた方がよさそうです。

①ご家庭での基本的な躾を行い、親子の絆、善の精神的な感性を根付かせる期間
②学習意欲、自学自習力、学習習慣及び読書習慣を陶冶する期間
③受験準備期間
④何か一芸に秀でるものを習得する期間

いずれにしても、テレビゲームは、基本的にマシン相手に一人でもできる遊びです。
しかしながら、そもそも本来の子供の遊びというものは、遊び道具というツールを介してお友達との肌の触れ合いや心の触れ合いをとおして、対人関係や社会性を養う場であるはずです。ところが、テレビゲームとは、遊びのツールそのものが、遊び相手になっているため、そうした資質の涵養が困難なのです。こうしたゲーム遊びに内在する問題点を保護者として深刻に認識していただきたいと存じます。

* 補足説明
① α(アルファー)波は、大きな周波数で、睡眠や安静状態等、頭や体をストレス(酷使状態)から解き放す時見られますが、意識障害、認知症及び精神疾患等の患者から顕著に放出される。
② β(ベーター)波は、もの事を考える、創造、判断する時には大脳皮質が盛んに活動しますが、その際に、放出される周波数の短い波を云います。
③ 感情の波動に関しては、量子力学からの科学的な検証がなされつつあるようですが、別稿で取り上げたいと思います。
④ 「ゲーム脳の恐怖」は、当教室会員の保護者であれば、貸し出しできますので是非ご一読下さい。

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